売却にかかる費用とは その2
今回は、「売却にかかる費用とは その2」として売却後の税金等についてお伝えしていきます。
不動産を売却した場合、翌年確定申告をする必要がありますが、譲渡所得があった場合は譲渡税を
納めることになります。
譲渡所得税の計算方法は以下の通りです。
まずは、譲渡所得を計算する上で重要な、①取得費、②譲費用、③特別控除等についてご説明します。
①取得費
取得費とは不動産を取得した際にの費用ですが、主なものは以下の通りです。
1)不動産の購入代金
・昔から所有していた場合などで、売買契約書がなく購入代金が分からない時は、【売却価格の5%】が
購入代金となります。
2)建物がある場合は建築代金または建物相当の代金
・但し、減価償却費相当額を差し引いた金額となります。
例えば木造戸建て2,000万円で購入(又は建築)して10年後に売却した場合の減価償却費は以下の通り
となります。
<減価償却費の計算例>
・2,000万円×0.9×0.031×10年 = 558万円 →2,000万円-558万円=1,442万円が建物代金
マンションなど鉄筋コンクリート造の場合は上記の0.031が0.015になります。
3)仲介手数料、リフォームなどに要した費用、登記費用など
4)その他として、購入時に支払った立退料や造成費用、測量費用、解体費用などが挙げられます。
いずれも領収書が無いと認められない場合もありますので、必ず保管しておきましょう。
②譲渡費用
譲渡費用とは、不動産売却時にかかった費用のことです。主なものは次のとおりです。
1)仲介手数料
2)売買契約書などに貼付した印紙代で負担したもの
3)その他としては、売却時に支払った立退料、解体費用、などです。
なお、修繕費用や固定資産税など維持・管理のためにかかった費用などは譲渡費用に計上できません。
③特別控除
譲渡益が出た場合に使える、主な特別控除は以下の通りです。(譲渡損失の繰越控除は省略します)
1)居住用財産の3,000万円特別控除
・マイホームを売却した場合、譲渡益から3,000万円の控除を使えます。
ただし、買換えですと、この特例を受けると買い換えた住宅で「住宅ローン控除」の適用を受けることが
できなくなるので注意が必要です。
2)特定居住用財産の買換え特例
・マイホームの買換えの際に、売却した金額<買換えた金額 の場合課税されない、というものですが、
税金が免除される訳はなく、あくまでも課税が繰延べされるだけですので注意が必要です。
譲渡した不動産に対する譲渡所得税は、買換えた不動産に引き継がれます。
3)空き家の3,000万円特別控除
・相続により取得した空き家を譲渡した場合、一定の条件に合致すれば3,000万円の控除が受けられます。
空き家をできるだけ減らすためのインセンティブともいえる制度です。
弊社でも何度かお手伝いをしたことがありますが、ここ最近適用例が増えています。
上記の計算から譲渡所得が出たら、これに税率をかけたものが譲渡所得税となります。
税率は所有期間によって異なります。以下はマイホームの場合です。(復興特別所得税を含む)
この所有期間ですが、譲渡した日の1月1日現在で何年経過しているかで計算します。
例えば、上記の表で言うと、平成26年11月10日に購入した不動産を平成31年11月11日に譲渡した場合、
11月11日時点では満5年を超えていますが、譲渡した平成31年(2019年)の1月1日で5年を超えなければ
長期譲渡所得とはなりませんので注意が必要です。
なお、譲渡日とは売買契約日または引渡しを受けた日となります。
それではまとめです。
■売却にかかる費用とは その2■
マイホームなどを売却して利益が出た場合は、翌年譲渡税を支払う必要があります。
高く売れたからと言って、使ってしまうと後で大変なことになりますので気を付けましょう。
税金の計算は複雑です。モレがあると思わぬ損をすることもありますので、自己流でやらずに税理士さんに
相談した方が無難です。
不動産業者の方でも簡単なレクチャーやアドバイスは可能ですが、決して鵜呑みにしないようにしましょう。
次回は、「不動産業者ですべてが決まる!?」を予定しております。
当社は「北区不動産」専門です。
北区の不動産売却でお困りの方は、当社までご連絡下さい。
他社の査定価格を確認したいという方には「セカンドオピニオン」サービスもやって
おりますので、お気軽にお問い合わせください。
不動産を売却した場合、翌年確定申告をする必要がありますが、譲渡所得があった場合は譲渡税を
納めることになります。
譲渡所得税の計算方法は以下の通りです。
まずは、譲渡所得を計算する上で重要な、①取得費、②譲費用、③特別控除等についてご説明します。
①取得費
取得費とは不動産を取得した際にの費用ですが、主なものは以下の通りです。
1)不動産の購入代金
・昔から所有していた場合などで、売買契約書がなく購入代金が分からない時は、【売却価格の5%】が
購入代金となります。
2)建物がある場合は建築代金または建物相当の代金
・但し、減価償却費相当額を差し引いた金額となります。
例えば木造戸建て2,000万円で購入(又は建築)して10年後に売却した場合の減価償却費は以下の通り
となります。
<減価償却費の計算例>
・2,000万円×0.9×0.031×10年 = 558万円 →2,000万円-558万円=1,442万円が建物代金
マンションなど鉄筋コンクリート造の場合は上記の0.031が0.015になります。
3)仲介手数料、リフォームなどに要した費用、登記費用など
4)その他として、購入時に支払った立退料や造成費用、測量費用、解体費用などが挙げられます。
いずれも領収書が無いと認められない場合もありますので、必ず保管しておきましょう。
②譲渡費用
譲渡費用とは、不動産売却時にかかった費用のことです。主なものは次のとおりです。
1)仲介手数料
2)売買契約書などに貼付した印紙代で負担したもの
3)その他としては、売却時に支払った立退料、解体費用、などです。
なお、修繕費用や固定資産税など維持・管理のためにかかった費用などは譲渡費用に計上できません。
③特別控除
譲渡益が出た場合に使える、主な特別控除は以下の通りです。(譲渡損失の繰越控除は省略します)
1)居住用財産の3,000万円特別控除
・マイホームを売却した場合、譲渡益から3,000万円の控除を使えます。
ただし、買換えですと、この特例を受けると買い換えた住宅で「住宅ローン控除」の適用を受けることが
できなくなるので注意が必要です。
2)特定居住用財産の買換え特例
・マイホームの買換えの際に、売却した金額<買換えた金額 の場合課税されない、というものですが、
税金が免除される訳はなく、あくまでも課税が繰延べされるだけですので注意が必要です。
譲渡した不動産に対する譲渡所得税は、買換えた不動産に引き継がれます。
3)空き家の3,000万円特別控除
・相続により取得した空き家を譲渡した場合、一定の条件に合致すれば3,000万円の控除が受けられます。
空き家をできるだけ減らすためのインセンティブともいえる制度です。
弊社でも何度かお手伝いをしたことがありますが、ここ最近適用例が増えています。
上記の計算から譲渡所得が出たら、これに税率をかけたものが譲渡所得税となります。
税率は所有期間によって異なります。以下はマイホームの場合です。(復興特別所得税を含む)
この所有期間ですが、譲渡した日の1月1日現在で何年経過しているかで計算します。
例えば、上記の表で言うと、平成26年11月10日に購入した不動産を平成31年11月11日に譲渡した場合、
11月11日時点では満5年を超えていますが、譲渡した平成31年(2019年)の1月1日で5年を超えなければ
長期譲渡所得とはなりませんので注意が必要です。
なお、譲渡日とは売買契約日または引渡しを受けた日となります。
それではまとめです。
■売却にかかる費用とは その2■
マイホームなどを売却して利益が出た場合は、翌年譲渡税を支払う必要があります。
高く売れたからと言って、使ってしまうと後で大変なことになりますので気を付けましょう。
税金の計算は複雑です。モレがあると思わぬ損をすることもありますので、自己流でやらずに税理士さんに
相談した方が無難です。
不動産業者の方でも簡単なレクチャーやアドバイスは可能ですが、決して鵜呑みにしないようにしましょう。
次回は、「不動産業者ですべてが決まる!?」を予定しております。
当社は「北区不動産」専門です。
北区の不動産売却でお困りの方は、当社までご連絡下さい。
他社の査定価格を確認したいという方には「セカンドオピニオン」サービスもやって
おりますので、お気軽にお問い合わせください。